
――映画では後半、あるタイムリミット的な要素が登場してドキドキさせられます。瀬戸さんご自身が、時間が決まっていることでドキドキしたエピソードがありましたら教えてください。
瀬戸:去年、堤真一さんと『a number-数』という二人芝居をやりました。出ずっぱりで、3場面の場面転換があって。
※『a number-数』…人間のクローンを作ることが可能となった近未来を舞台に、葛藤を抱える父を堤さん、クローンを含む三人の息子たちを瀬戸さんが演じた舞台。
――観に行きました。瀬戸さん、すごく難しい役を演じられていましたよね。
瀬戸:場面転換のために、上からボックスが降りてきて、それと一緒に着替えも降りてくるんです。完全に降りてから、40秒くらいの間にブワ~っと一気に着替える必要があって。堤さんが中で手伝ってくれるんですけど、もう本当にドキドキしました。
――瀬戸さんがいろいろと変化していく役でしたものね。
瀬戸:堤さんはほぼ着替えがなかったので、僕が全部脱いで、堤さんがかごに入れたり出したりして、僕の着替えを助けてくれていたんです。ふたりだけでやっているし、早着替えだし、お願いするしかないんですが、それを役者の大先輩にやってもらっているという。
――舞台上での早着替えのドキドキと、先輩に手伝ってもらっているというドキドキと。
瀬戸:やばかったです。

――舞台上でのドキドキ裏話をありがとうございます。今回のドールミステリーにもたくさんの裏話があったと思います。
瀬戸:そうですね。最後の島が出てくるシーンの強風が印象的ですね。あれは、撮影史上初めてくらいの強風で、撮影用の大きな扇風機を2台くらい用意していたんですけど、必要ないくらいの風で、本当に大変でした。でも、映画的にはよかったですね。あれは“衝撃リアル映像”ですよ。
――それこそタイムリミットが絡むシーンでの裏話ですね。ただ、“怖い”作品と聞くと、観に行くのにちょっと躊躇してしまう方もいるかもしれません。そんな方に、瀬戸さんから最後にひと言お願いします。
瀬戸:一度挑戦してみてほしいですね。もしかしたら好きになるかもしれませんし、僕としては皆さんにおすすめしたいです。空気感がとても好きな作品なんですよ。
もし観ず嫌いなのだとしたら、試してもらいたいです。長澤さんのファンだからとか、たとえば僕のことが好きだからとか、どんなきっかけでも構いませんので、ぜひご覧ください。