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ファン悲鳴!人気ラーメン「天下一品」大量閉店の“真の理由”2つ。実食してわかったのは

 人気ラーメン店も閉店ラッシュ!?
6月末に首都圏10店舗を閉店する「天下一品」

6月末に首都圏10店舗を閉店する「天下一品」

 食文化研究家のスギアカツキです。『食は人生を幸せにする』をモットーに、食トレンド、スーパーマーケットやスタバ、ダイエットフード、食育などの情報を“食の専門家”として日々発信しています。  京都発のこってりラーメンとして50年以上にもわたり愛されてきたラーメンチェーン「天下一品」の大量閉店が話題になっています。  具体的には6月末に首都圏の10店舗が閉店する予定で、X上ではラーメンに対するネガティブコメントは見当たらず、閉店ラッシュを悲しむ声が相次ぐ状況に。ではなぜこのような事態になっているのでしょうか?  そこで今回は、看板商品であるこってりラーメンを食べながら、ラーメン業界を俯瞰して考察し、真の理由を探ることにしました。

マツコも驚いた看板商品「こってりラーメン」を改めて実食

「こってり味付煮卵ラーメン」(1090円)

「こってり味付煮卵ラーメン」(1090円)を注文。味は健在なのか?

 まずは久しぶりに看板商品であるこってりラーメンを実食してみました。天一のこってりラーメンといえば、『マツコの知らない世界』でギタリストのSUGIZOさんからチートデイに食べたい“ご褒美ラーメン”として紹介され、マツコが驚いたことでも知られるラーメン。  また最近では日清食品が天下一品監修でチルド麺商品を発売するなど、確かな称賛を得ている全国区の人気ラーメンであることは間違いありません。  店内はお昼時ということもあってか、大盛況。客層を見るとやや男性寄りではあるものの女性客もいて、人気店の雰囲気をしっかりまとっています。私が注文したのは、「こってり味付煮卵ラーメン」(1090円)。  一口食べてすぐに確信がありました。それは、唯一無二の味わいであること。独特のおいしさが心身に染みわたります。鶏ガラと野菜から生み出される濃厚スープは、他では絶対に味わえない秘伝感があり、とんこつ、しょうゆといったカテゴリーでは語れない次元にまで昇華されています。

こってりラーメンは、時代を超えてますます人気に

スープをれんげですくう

日本人だけでなく、外国人からも大絶賛される濃厚スープ

 ここ最近のラーメントレンドを見てみましょう。  好きなラーメンに関する調査結果などを見ていくと、ラーメン業界が多様化する中で、こってり系の家系やとんこつは根強い人気であることがわかります。また訪日外国人観光客が過去最高を記録する今、外国人が天一のこってりラーメンを大絶賛するYouTube動画も続々アップされています。  天下一品を進化・変化の視点で見ていくと、定番に頼りきらない企業姿勢を垣間見ることができます。  商品では、2022年に50周年を記念した「超こってりラーメン」。2023年にはこってりのコクと旨みを限界まで追求した「こってりMAX」。そして2024年には新しい世界観として「「鯛だし香る塩ラーメン」を発売しています。  このように、競争が厳しいラーメン業界において、あぐらをかいているわけではなさそうです。
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結論:閉店ラッシュの理由は2つ
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