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災害時の最終手段…!? 道端に生えている食べられる野草と、口に入れると危険な植物

いつ来てもおかしくない大地震、噴火、台風、豪雨……。国は防災グッズの準備を促すけど、正直ちょっと高い。また、出かけ先など“備え”がないときに被災したらどうすれば? もし、野草についての知識があれば、物資が届かなくても飢えを一時的に凌げるはず。今回は、身の回りに植わっている食べられる野草、食べると危険な野草をご紹介。

生のまま採って食べられるタンポポで命を繫げ!

[0円防災]サバイバル術

普段食べるような「野菜」ではないため、口にすると独特な草の風味や香りが広がる。火をおこせる環境があれば、ホイル焼きにしたほうが無難

物資が揃い始めるまでにどうしても空腹に耐えられなくなったとき……。「緊急手段として、野草を非常食にするのも手」と話すのは自らも常日頃から野草を食べることでお馴染みの個性派俳優、岡本信人氏だ。 「都心部では道端や街路樹の下でたくさん見つかります。多摩川などの河川敷では、季節ごとに野草が採れることも」 非常時でも安全に野草を食べるためには加熱は必要だが、採って水洗いのみで済むものもあるという。 「火や道具がない場合、生食に適しているのはアクの少ないアブラナ、ツユクサ、タネツケバナなど。“野生のネギ”といわれるノビルは、むしろ生のほうが食べやすい」 [0円防災]サバイバル術<食べられる野草①> ノビル:強いネギ臭がある。街中でも生息している。野生のネギとして有名 タネツケバナ:春から夏、アスファルトによく発生。茹でるとさらに食べやすい ヒルガオ:街中に生えている花。花と新芽が食べられる。茹でてお浸しにするとよし なかでも岡本氏が推奨するのはタンポポだ。
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「野草は夏になると育ちすぎて硬くなることもあるが、食べられないことはありません」(岡本氏)

「どこにでも生えていて、素人でも見分けがつく野草の代表格。生食はもちろん、花は天ぷら、根は煎ってコーヒーにするなど、捨てるところがありません」 さらに、通年どこでも手に入りやすいタンポポがもたらす思わぬ効果について補足するのは、野生の食材の採取・調理法に詳しい野食ハンター、茸たけ本もと朗氏。 「茎の部分は鎮静作用を期待できる苦み成分のラクチュコピクリンを含む。災害時のパニックを和らげるのに一役買ってくれるかもしれません」 [0円防災]サバイバル術<食べられる野草②> ギシギシ類:日本全土に分布。ヌメリと独特の酸味をもち、シュウ酸を含む アザミ類:トゲだらけで注意が必要だが食用可能で、問題なく食べられる スミレ類:可憐な花ごと食べられるが、根や種に毒を含むものもあるため注意が必要

炭水化物はどうやって摂取する?

また、野草ばかりではどうしても炭水化物などの栄養素が不足する。身近で見つかるドングリは、補助食品として活用できるだろうか。 「公園や神社で拾えるマテバシイ(ドングリ)は、多少渋みがありますが生でも食べられます。乾から煎りやホイル焼きの工夫をすれば子どもにも食べさせられる」 これらの野草やドングリの摂取はあくまで緊急時の手段。だが、知識があればその瞬間に命を繋ぐことができる。手当たり次第に口にするのではなく、まずはタンポポやマテバシイなど馴染みある植物を思い出してほしい。
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絶対食べてはいけない野草は…?
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