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松本・浜田が姿見せず…『ダウンタウンDX』後味の悪い最終回の裏に「テレビとの決別」の意思?1万5000人のゲストが彩った31年の歴史

ダウンタウンがMCを務めた『ダウンタウンDX』(読売テレビ・日本テレビ系)が、6月26日に最終回を放送した。
ダウンタウンDX

画像:「ダウンタウンDX(読売テレビ)」HPより

『ダウンタウンDX』最終回の意外な幕切れ

1993年10月にスタートした同番組は、企画を変えながら現在まで1383回も放送。ゲストは延べ約1万5000人とされ、ベテランから若手まで多くの著名人が出演してきた。 歴史ある番組の最終回だが、31年8か月も続いたとは思えないほど質素な構成となり、ダウンタウンの松本人志、浜田雅功は新規で出演せず、ゲストが組分けされ車内ロケでトークを展開した。 ゲストとしては、「常連組」として河井ゆずる、山之内すず、勝俣州和、「おしゃべり号」でベッキー、森田哲矢、くわばたりえ、「オジサン号」で品川祐、石原良純、木村祐一、「イケメン号」で増田貴久、THE RAMPAGE の陣、河合郁人が参加した。 正直、番組に縁が深いゲストは勝俣、ベッキー、木村、石原くらいで、『ダウンタウンDX』に関する思い出話は薄い内容になっていた。SNSでも「え、これで終わり?」「テレビってつまんなくなった」というバッシングの声が多く挙がっている。

『ダウンタウンDX』が長寿番組になった理由

後味の悪い最終回を放送した『ダウンタウンDX』だが、そもそもなぜ31年8か月も続く長寿番組になったのだろうか? 同番組は放送開始当初、ダウンタウンが大物ゲストを迎え、緊張感と笑いを交えたトークを展開する番組だった。しかし、1994年頃からクイズ番組へのシフトチェンジやゲーム番組になったりと迷走。そんな中で、1998年にセットをリニューアルしてトークコーナーを強化したことで、現在まで続いた多人数ゲストでトークを展開する番組へと徐々に変化していった。 まず、同番組の魅力は圧倒的なライブ感だ。浜田は収録をスムーズに行うMCとして知られ、番組の放送尺に近い時間で収録を終えることで有名だった。通常、1時間番組の収録を1時間で終えることはないため、『ダウンタウンDX』は異例の番組だった。 この時間厳守の掟があることでトークがライブに近い形で収録され、独特な雰囲気を作り出すことに成功していた。これが同番組にしかない最大の魅力だろう。 さらに浜田がテキパキと進行するため、スタジオに緊張感が走り、ゲストはトーク内容をしっかり準備して収録に臨むこととなる。その結果、どの番組より短く面白いトークが次々と展開された。 そんな浜田だが、時間厳守を実行しながらゲストを萎縮させることはなく、どの出演者よりトークで大笑いを見せスタジオを率先して盛り上げていた。天才MCである浜田が緊張と緩和のバランスを作り出したからこそ、ゲストが自分の力量以上の結果を残せたのだろう。
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『ダウンタウンDX』最終回はテレビとの決別を示唆?
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